2010年11月11日木曜日

旅日記<8> - ハイテックの末路 ロイズ

ロジャースのロイズ・オブ・ロンドンは、ガーキンこと30 St.Mary Axeの向かい
にある。
「ハイテック」というのは、この場合、表現でしかない。建築の技術がハイテッ
クなのではなくて、表現がハイテックなのである。
 
未来都市の画というのをいろいろな人が考えた。だが、我々が思い描くプロトタ
イプは、割に固定しているのではないか。あまり建物らしくない(= 直方体で
はない)高層の建物が建ち並び、その隙間をハイウェイが張り巡らされている。
そんなもの。
でも、人々に「どんな生活がしたいですか?」と訊ねたときに返ってくるのは、
もっと庶民的だったり、リゾートだったり、郊外だったり、田舎だった りのプ
ロトタイプの方ではなかろうか。
 
ハイテックというのも、それが技術革新と結びついて明るい未来を暗示していた
ときは意味があったのだろうが、表現だけの世界になってしまうと、好 き嫌い
の話になってしまう。
...で、私は「最低!」と思った。
何しろ、汚らしいのだ。その何割かは暗鬱な寒空のせいであるにしても。
 
ロジャースは、素材もしくは素材の加工、もしくは素材の色味の選択を間違った
と思う。

※でも、写真映りはそこまで悪くはないねえ。映像として流布されると、違う印
象を持つかもねえ。

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