2010年11月11日木曜日

旅日記<3> - ターナー

オランダを訪れたとき、子供達の顔を見て、「なるほど、フランドル絵画そっく
りだ。」と思ったことがある。
フランドル絵画に登場する子どもたちは、金髪で、肌が透き通るように白くて、
頬がほんのり赤みを帯びている。「なんて愛らしい子供を描くのだろ う。」と
思っていたのだが、別にフランドルの画家達が創意工夫したのでなくて、愛らし
い対象をそのまま描いたのらしいと気づいたわけだ。
 
HeathlowからPaddingtonへ向かう列車は、地平線すれすれの太陽が映し出す光景
の中を走っていた。その時撮影したのが、この写真 である。
「ターナーじゃん。」
印象派の先駆けとも言われるターナー。「印象・日の出」などの絵を見ると、ど
うしてこんなに抽象的な表現を思いついたのだろう、と、それが疑問 だったの
だが、何のことはない、冬が押し迫ったロンドンでは、日の出や夕暮れ時に、こ
ういう風景が現れるのだな。
 
創造性というのは、個人の中から湧き上がってくるものではなくて、そこにある
ものから選び取ってくるものなのかもしれない。そんなことを思った。

P.S.
後日、テートギャラリーで見たターナーは、もっと色鮮やかだった。そのあたり
は誇張が入っているかもね!?

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