2010年11月13日土曜日

旅日記<11> - ロンドン動物園(ペンギンプールへの憧憬)

ペンギンプールと園舎(Zoo world)

外国で動物園に行くのは初めてではない。バルセロナで添乗員のジュリーと白い
ゴリラを見に行ったことがある。そういうのも楽しいものだ。海外旅行 で動物
園を訪れるという行為はお薦めできる。ただ、今回はそういう意味合いがあった
のではなく、建物を見に行ったのだ。
 
私はペンギンプールしか知らなかったが、大鳥かごも有名だし、水族館もなかな
かだ。象など大型動物の生態を見せていたであろう園舎も、すばらし かった。
こう言ったら怒られるでしょうが、藤本荘介氏の「情緒障害児短期治療施設(伊
達市)」と大型の頂側窓を組み合わせたような印象。
 
ペンギンプールは、何と言っても、2重螺旋の板が特徴だ。こんな造形をよくも
考えついたものだ。鉄筋コンクリートの可能性を拡げたと言われるけれ ども、
これよりすごいものは現れていないのではないか。
ペンギンの側から見たときどうかはわからないが、見物している人間側から見る
と、構造美とペンギンの動きとのharmonyがすばらしい。嗚呼。
 
それから幾年月。
ロンドン動物園は、閉園に追い込まれるところを市民からの寄付で何とか免れた
のだという記事が地球の歩き方に載っていた。それぐらいだからだろ う。お金
のなさが、そこかしこに漂っていた。
「ロケーションが悪いもんな。」行くのにそれほど時間が掛かるわけではないけ
れど、なんか遠いという感じを与えるし。中身も地味に見えるし。
でも、お薦めです。私、割と好きです。地味だけど、味わいがあるのがいい。
(もちろん、建築に興味のある人にはお薦めです。なんで、昔の方がいいデザイ
ンが生まれたのだろうと疑問を持ったくらいなので。)

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