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何でこんな大切なことを、学校や塾では教えてくれない の?
と、あなたは悔しがるかもしれません。
けれども、それは当たり前です。なぜかと言うと・・・
「勉 強」と、わたしたちはたったのひとことで表現してしまいます。それは子どもたちにとって本当にイヤなことば。多くの子どもたちが、それを一匹 の大きな魔物 のようにとらえています。それに対してお父様もお母様も、どのように太刀打ちしたらいいのか、そのすべを教えてあげることができません。
「勉強は勉強だ」
これでおしまいです。けれどもそのことばを
・どんどん分解して、最小単位にまでしてしまい、
・その一つ一つにどんな意味が含まれているかをよく考えて、
・それを自分はどうやったら実行できるかをまたよく考えて、
・「できる」と思うものから、一つ一つ実行し、モノにしていく。
このようにしたら、ワンランク上の高校に合格する力なんて簡単に身につけることができます。
けれどもあなたはきっと、ここでひとつ疑問に思うことでしょう。
「 こんな大切なことを、なんで塾では教えてくれないのかな」
・・・それは簡単なことです。塾の先生にはそんなこと は、関心の 対象外だからです。
ちょっと実験してみましょうか。
お母様、あなたが塾の先生になったつもりでじっと、つぎのような想像をし てみてくださ い。・・・いいですか。
いまあなたの目の前に20人の生徒がいます。その生徒たちに、ある数学の問題の解き方をなんとかして教えよう、理解させようと、真剣になって いる自分を想 像してみてください。
教えよう、理解させようといっしょうけんめいになればなるほど、あなたには目の前にいる子どもたちのことが目に入らなくなります。いいえ、 目では見 えています。でもあなたの頭の中は
「どんな言葉で説明したらいいか」
「黒板にはどんなことを書けば理解してくれるか」
「ここで質問が出たら何と答えたらいいか」
「わたしの説明をみんなちゃんと聞いているのかな。一生懸命説明しているのに」
このように、気になるのは自分の教え方のことばかりです。
自分の教師としてのジョブがまっとうできているかということばかりが気になって、
子どもたちが、
「わたしのことばをどのようにノートに書け ばいいか 悩んでいるかもしれない」
「計算の書き方がわからなくて悩んでいるかもしれない」
「今の説明をもう一度言ってほしいと思っているかもしれない」
「家に帰ったら何をどう復習すればいいか、わからないかもしれない」
そのような子どもがかかえているさまざまな悩みにまで、頭が回らなくなります。
塾の先生に関心があるのは巧みな話術で生徒をひきつけること。そして人気講師になって、給料を上げることです。
ですから、自分の教科の知識を増やし、教え方(トーク)の技術を高めるのが最大の関心事なのです。
で はなぜ、このわたしには教えられるのでしょうか。それは、17年間もの間、個別指導の塾で指導をしてきて、教えてあげるとすぐに「わかった。 これでもう OK」と、軽く考えてしまう子どもたちの姿に、いつも危機感を感じていたからです。そして授業にできるだけ多くの練習を取り入れて、生 徒 のひとりひとりが練習用の教材をどのように使って勉強するのか、じっと見てきたからです。これは本当に大切なことで す。受験指導でいち ばん大切なのは、教えることより先に子どもの勉強する姿を見ることなのです。
子どものことが見えなくなる。そんなむなしさに耐えかねて、わたしは塾の教室から黒板をとりはらいました。 「うまい教え方」に気もちが行っているあいだは、子どもたちのことが見えなくなるからです。 子どもたちと向かい合うのではなく、子どもたちと並んで、いっしょに見て、いっしょに考えるようにしたかったのです。
そうすると見えてくるたくさんのこと。
「なるほど、この子はこんなことをしていたのか」
→だ から、今までダメ だったんだ。
→だから、こんなに優秀なんだ。
そのような、子ども本人もほとんど気づいていない、勉強方法に関するたいせつなポイントを、253ページのマニュアルにまとめました。
...これは谷澤潤さんという方のホームページに掲載されている文章の一部です。すごく、考えさせられます。
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