2009年6月1日月曜日

田舎は医者不足

新聞に拠れば、地方の医師不足は深刻度を増しているようだ。医者がいない。だ
から診療所を閉める、ベッドを減らす。住民は不安になるだろう。私の自宅の周
辺では、小児科も選べる、歯医者も選べる、整形外科も選べる。そういう場所
と、「とにかく一人でもお医者さんがいてくれたら。」という場所では雲泥の差
である。
これは一つの例に過ぎない。交通も不便、買い物も不便、遊びに行く場所もな
い。だから若者が飛び出していけば、残るのは老人で、雪下ろしができない、重
いものが運べない...と、ますます不便。人がどんどん減りそうだ。
 
医者が来ないのなら、お金を積んで来てもらえばいい。田舎に来てもらうには、
都会の魅力に見合う分の金銭的な補償が必要だろう。とは言っても、そんな経済
的余裕はない。自由競争では、敵わないのだ。

スケールメリットというのは、経済の基本原則の一つだ。小さなパン屋より大き
なパン屋の方が一度に仕入れができるから安い。効率のいい機械を入れられるか
ら安い。切れ目なく人が来た方が人件費の面でも効率がいい。そう、人が集中す
るほど儲かるのだ。儲かればお金を使う。そうすると周りも潤う。仕事ができ
る。人が集まる。こうして都会は膨張し、田舎は廃れていく。

昔親父が、新幹線は田舎に作るべきだと言ったことがある。都会を便利にした
ら、皆都会に集まるじゃないかと、そう言うのである。放っておいても、お金は
お金があるところに集まる。そうでない方向性を導くにはどうしたらいいのだろ
うか。

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