2009年6月3日水曜日

田舎の魅力

私は、あと20km行けば福島県というところで生まれた。中学校も高等学校も自転
車通学。自宅の裏は田圃だった。小学校2年の時に市になった。人口4万人。だ
からど田舎ではないけれども、感覚的には田舎者である。
 
今年の新入生には地方出身者が多い。彼女たちと話をすると、割と「田舎に帰り
たい。」人がいる。彼女たちが東京の印象として多く挙げるのは次の2点である。
(1)水、米がおいしくない。
 私の感覚では、30年前従兄弟の家に遊びに来たとき飲んだ水より格段においし
くなっているのだが、だめらしい。秋田出身の学生はペットボトルで水を購入し
ていると言っていた。
(2)人が忙しい
 人が多いだけではない。それがせわしない。田舎には田舎のペースがあって、
それは人を無視して通り過ぎるようなペースではないのだ。そう、人と人とのコ
ミュニケーションが道ばたで生まれるくらいにはゆっくりのペースに馴染んでい
るのだろう。
 
さて、なぜ彼女たちと話をする機会に恵まれたかというと、1年生向けの初年次
教育のクラスを担当したからだ。それで、メールで訊ねた。「印象評価の実験に
参加してくれる人はいませんか。」
もちろん、謝礼付きなのだが、それに応募してくれた人は地方出身者が多いと思う。
 「お金に困っている?」
若干はそういうこともあるかもしれないが、何となく協力的であるような気もす
る。そういうところが地方出身者のいいところだと思う。

...ということで、地方の時代を築くのであれば、ゆったりとしたペースで、
おいしいものを食べて、お金の面では裕福ではないけれどもみんなで協力しなが
ら生きていく、そういったライフスタイルを提供できる政策を、政府・地方自治
体は打ち出すべきだと思うのだが。

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