2009年5月18日月曜日

血液型、信じる?

「ねえねえ、何型?」というのは、今や日常会話である。
私の場合は四半世紀前、大学の同じ下宿に、血液型も星座も同じという輩がお
り、彼から血液型と性格の関連について教わった。早速、生協の書店で立ち読み
してみると、なかなかにあたっているような気がする。ほほー。
 
時は過ぎ数年前、血液型と性格の関連について研究したいと言ってきた卒論生が
いる。その時私が話したのは、「血液型と性格の関連はあらゆる調査で否定され
ているから、関連が出ない可能性が高い。だから、血液型以外の項目も入れた方
がいいのでは?」というものであった。そう、心理学では血液型について調査し
たものがいくつかあり、それらは皆、「関連はない」という結論になっているら
しいのだ。
「B型はマイペース」、「A型は几帳面」などといったプロトタイプが良く話題に
なる。そういうことを何らかの方法で計測してみて、血液型と対応を取っても、
別にB型にマイペースな人が多かったり、A型に几帳面な人が多かったりという結
果がでない。そういうことだろう。
実際、血液型の推測が当たることはそれほど多くない。ある程度研究室に馴染ん
できた頃、誰が何型かを当てるゲームをしたことがあるが、確率論が示すより有
意に当たったということはなかった。A型と言い続ければ、日本では4割の正答率
となる。それと同程度、もしくはそれより当たらないということは、観察と血液
型に意味のある関係は見出せなかったということになる。
一方、長子、次子、お兄ちゃんがいる、妹がいるといった兄弟関係は、それより
も当たったように思う。何番目に生まれたか、上に兄がいるか姉がいるかといっ
たことは、血液型よりも性格に影響している可能性が高いということだ。こちら
について文献を調べたことはないが、たぶん、緩やかな相関関係が見つかるだろう。

さて、件の卒論生達はどうしたかというと、私の話を聞いて「そんなはずはな
い。絶対関係があるはずだ。」と言い張り、それで気まずくなったか、卒論を取
りやめてしまった。当時は卒業論文が選択科目だったのである。私としても、
ちょっと気まずい思い出である。
 
最近、B型の人が、B型だとわかった途端、知人の対応が変わったという経験を何
度かして、悲しかったという体験談を新聞で読んだ。血液型は話題を提供すると
いう意味ではいいと思うが、あまり決めつけるのはどうかと思う。

そう言えば、心理学会でこんな話しを聞いた。「血液型は性格と関係ないことは
明らかになっているので、なぜ、日本人は血液型の話題を好むのかというような
方面に関心が移っている。」
この話しを聞いたのも、すでに10年くらい昔である。

さて、私の血液型、当てられる人、います!?
   私が長子か次子か三子か,,兄、姉、弟、妹がいるか、当てられる人、い
ます!?

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