スイス航空のチケットは、なかなか高額でした。しかし、昼食は焼きうどんでし
た。夜は焼き飯でした。ほんとに。おやつにはカップの100円アイス が出てきま
した。ほ んとに。
スイス、人件費が高いからでしょうか。
最初にヨーロッパに行った時はシンガポール・エア。食事が楽しみだったなあ。
豪華な感じがした。四半世紀も前のことです。飛行機も競争にさらさ れ、単な
る移動手段になったということですね。
設備も旧い感じだし、そんなものなのね、という感じ。
建築概論という授業では、古今東西の建築を漫談風に紹介しているのだが、その
準備をしていて、昔NHKでやっていた「夢の美術館」というもののリ ストを久し
ぶりで眺めた。
「夢の美術館」は、古今東西の美術品を集めた仮想の美術館である。日本画編
とか西洋絵画編とか彫刻編とか、何度か放映されたと思うが、その一つ に建築
編があった。紹介された建築は100。そのリストをエクセルにコピーしておいた
のだ。
「さて、いくつ訪れたことがあるかな。」
○を記入してカウントしてみると、ちょうど50。
「うぉー。世界の建築の半数を制覇したか。」
閑話休題
私は今年47歳になった。
1道1都2府43県。合計47。
そのうち訪れていない県はあと2つ。これを制覇するというのもいいかな、と
思っている。
それは和歌山県と徳島県なのだが、和歌山県の建物も上記リストに掲載されてい
た。根来寺大塔。
これは行くしかないだろう!?
川野君は、大学時代に隣の隣の部屋に居住していた。心理学を専攻していて、今
は心理関係の仕事に就いており、一度だけ心理学会で出くわせたことがある。
心理学ワールドという心理学会の雑誌に寄稿された記事から選ばれたものが本に
なって送られてきた中に、彼の文章を見つけた。
その文章は、自死に至った家族について書かれたもので、死を受け入れられない
状況、死に至らしめた責任を感じてしまう家族の状況について書かれたものである。
自殺者は年に30,000人。偶然だが、これは、今回の震災で亡くなられた方、行方
不明の方を併せたのとほぼ同じ数である。
震災の映像、特に津波の映像のインパクトは、「唖然とした」という表現しか思
いつかないような想像だにしなかったものである。だからこそ、世界中の人々が
心を寄せてくれるのだろう。
一方、自死に至った人々、その家族に思いを至らせている人はどれほどいるだろ
うか。こちらは「毎年」30,000人なのであるが。
こういった書きぶりになってしまったのは、私の筆力の無さ故である。震災の犠
牲になった方々、その家族の方にいやな思いをさせてはいないか恐れる。
しかし一方で、なかなか日の当たらない話題にきちんと向き合う事も大切だと思う。
川野君の記事がなければ、こんなことに思い至ることもなかった。
こういう仕事をしている彼を影ながら、また誠に勝手ながら誇りに思うのであった。