昨年に引き続き、卒業制作の講評会が行われた。私は、途中、入ったり抜けたり
しながらの参加。その中で記憶に残っているのが、「今年の学生はみんな頑固だ
から。」というT先生の一言だった。
頑固というのが、私は嫌いではない。一つのことにこだわり続けるのが成果を生
むこともあるだろう。しかし、T先生が言っていたのは、最初のアイデアに固執
する傾向のことだった。
有名建築家だって、さまざまなスケッチをしながら、さまざまな可能性を探るだ
ろう。その過程では、形は大きく変化することもある。そういう変化が見られな
いのだとすると、問いたい。
「それは、最高なの?」
で、やってみたらいいと思うのが、フランクリンが開発したという、功罪表だ。
これは、非常に単純なもので、右に○、左に×を書いたら、その下にいいことと悪
いことを箇条書きにしていく。本来は、その○と×の項目をちょうど同じぐらいの
価値と思うものどうし線を引いて消していき、最後に○の項目が残れば採用、×の
項目が残れば不採用とやる。合理的な判断をサポートするツールだ。
もちろん、そうやってもいいが、○と×の項目が意識されたら、×を減らすにはど
うしたらいいか考える。そういうときにも役立つだろう。眺めながら別のアイデ
アを思いついたら、同様にやってみて○の数を増やしていく。そういうことを繰
り返すと、betterな提案に近づけるのでは。
そんなことを考えた。
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